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2015年度試験栽培報告 見出し一覧


●5月6日 2015年度の試験栽培報告書ができました
●4月23日 「ニューカントリー5月号」に掲載
●3月25日 「ニューカントリー4月号」に掲載
●3月10日 道議会で産業用大麻が取り上げられました
●2月3日 ヘンプを北海道の基幹作物に!これまでの経過と展望(下)
●1月5日 ヘンプを北海道の基幹作物に!これまでの経過と展望(上)
●12月23日 けいざいナビ北海道 「産業用大麻2年目の真実」
●12月1日 農家の友(2015年12月号)に掲載
●12月1日 北方ジャーナル(2015年12月号)に掲載
●11月5-7日 9月のフランス視察ツアーの記事が紹介
●11月5-6日 ビジネスEXPO2015に出展
●10月10日 第3回北海道ヘンプセミナーを開催
●10月1日 産業用大麻 特産へ再注目
●9月30日 フランス・ヘンプ産業視察ツアー2015が紹介
●8月22日 アサ収穫作業(刈取り&湯かけ)を実施しました
●7月14日 第1回北海道ヘンプセミナーを7月25日(土)開催
●6月27日 東川町産の麻炭を用いた打上げ花火の公開実験
●6月4日 産業用大麻の苗移植 栽培2年目 加工試験を本格化
●5月30日 一回目の移植をしました
●5月28日 栃木式の大麻播種機を使って種まきをしました
●5月16日 大麻播種機こう使って 栃木の麻農家招き講習会
●5月5日 東川町産業用大麻の試験栽培を2年目スタート New!!


2015年度の東川町産業用大麻試験栽培 
 



●5月6日 2015年度の試験栽培報告書ができました

 4月30日に東川町道草館にて一般社団法人北海道産業用大麻協会定時総会を実施し、役員改選、事業報告、事業計画、定款改正等の議案が承認されました。総会後に「産業用大麻(ヘンプ)の可能性と課題」をテーマに松井博和先生(北大名誉教授、北海道産業用大麻可能性検討会座長)からご講演をいただきました。

当日に配布した報告書の一部抜粋は、次の通り。

・播種から8月中旬までの生育は、移植栽培、直播栽培共に順調であったが、8月12から13日夜半の風雨によって、倒伏が発生した。特に、圃場Aの直播の疎植区、移植栽培の多肥区、個体採種試験区の倒伏が激しく、一部の試験を中止した。

・今年は、栃木県の麻農家で日本麻振興会の大森由久会長の指導による伝統的播種機(泉田式)による直播栽培と野菜用の播種機「ごんべえ」による直播栽培を試みたが、いずれも生育は順調であり、両者とも、小規模な栽培においては十分な実用性が認められた。

・栃木式の収量性は、栃木式の場合は、栽植本数が48.2本/uで、乾燥茎の推定収量は16.4トン/haであった。

・「ごんべえ」式の密植区(畝間20p)の収量性は、栽植本数が56.3本/uで、乾燥茎の推定収量は24.8トン/haであった。これが、全試験区を通じてもっとも多収であった。

・「ごんべえ」式の疎植区(畝間60p)の収量性は、栽植本数が15.3本/uで、乾燥茎の推定収量は21.7トン/haであり、「ごんべえ」式の密植区についで多収であった。

・「ごんべえ」式の密植区では、風雨による倒伏に対して株同士が互いに支え合うのに対して、疎植区では畝間が60pと広いので倒れこむスペースが十分あるので、倒伏程度が激しかったものと思われた。

・移植栽培による栽植密度試験では、昨年と同様、密植区がもっとも多収であり、21.3トン/haであった。標準区と疎植区の収量性は、それぞれ15.8トン/ha、14.8トン/haであった。

・増肥の効果は、直播栽培、移植栽培ともに8月中旬までの生育状況に大きな差異はなかったが、倒伏の程度は増肥区で激しかったので収量性の調査は割愛した。

・超疎植(畝間180p×株間120cm)による個体採種試験は、8月中旬の風雨によって、ほとんどの株が添え木と茎の結束部分から折れたので、採種試験を中止した。

・ほ場Aのバイオマス生産試験区は、栽植密度試験の密植区と同様であったが、ほ場Bのバイオマス生産試験区の栽植密度は畝間60p×株間30pであり、本試験での移植栽培における標準栽植密度(畝間60p×株間40p)よりやや密植とした。一株重は294gと標準区375gと密植区257gのほぼ中間であった。

・ほ場Bのバイオマス生産試験区の収量性は16.3トン/haと標準区よりやや高い程度で、移植の密植区、ごんべえ式の直播区には及ばなかった。

・以上の結果から、今後バイオマス生産を目的とする場合は、移植よりも手間がかからず、かつ収量性が高い直播栽培が適当と思われた。その場合、栃木式の播種機よりも、ほ場の準備が容易で効率が良く、しかも倒伏しにくい「ごんべえ」式による密植栽培がよりふさわしいと思われた。



報告書のダウンロードはこちらをクリックしてください
 平成27年度東川町産業用大麻試験栽培報告書



●4月23日 「ニューカントリー5月号」に掲載

フランスの産業用大麻(下)〜加工編 高い環境意識を背景に販売伸ばす断熱材

http://www.dairyman.co.jp/book/newcountry/newcountry.html


●3月25日 「ニューカントリー4月号」に掲載

「農業をリードする北海道の専門誌」である「ニューカントリー4月号」に昨年9月のフランス産業視察ツアー報告が掲載されました。
海外事情  フランスの産業用大麻 〜栽培編
なお、 5月号には 〜加工編が掲載される予定です。


http://www.dairyman.co.jp/book/newcountry/newcountry.html


●3月10日 北海道議会で産業用大麻について取り上げられました。

@広田まゆみ道議 産業用大麻質問 
産業用大麻の振興とヘンプ種子の安定供給について



広田道議の質問原稿、同議員事務所のFBから転載)
ア) 人口減少を見据えたヘンプ産業の振興について
繰り返しになりますが、人口減少対策を重要な課題であり、第一次産業に立脚する本道においては、農林水産物の安定供給力を強みとして、地域ぐるみの6次産業化を促進することにより、産業用大麻の振興は、今期の知事公約にも掲げられていますが、その素材・原料としての用途は、繊維や建材など、大きな可能性に満ちており、他の地域に先駆けてこれを利用する産業や工場を立地することで、地域経済に大きなインパクトをもたらし、人口減少の歯止めとなることが期待されます。
   
しかし、産業用ヘンプは、現行の大麻取締法によって、その取扱が厳しく制限されている。他の薬物は、取締対象の薬物が化学式などで明確に規定されているのに対し、大麻取締法に至っては、戦後まもなくの科学的知見の不足しているなかで立法化されているためか、まったく薬理成分のないとくに産業用の素材としての可能性の高い茎の部分なども取締の対象となっており、実用化のための試験研究や、サンプル品の作成配布などに関しても、事実上の制限があります。
   
本来、大麻栽培の許可は、自治事務であるが、実質、厚労省の管理下にありますが、法自体の不備により、「とにかく全部絶対だめ」とか「なんだか怖い」というような非科学的な取締の方法によってしか、運用ができず、結果として、北海道の産業化の道をふさいでいる現状に強い憤りを感じるところであります。厚労省だけではなく、経産省も含めた枠組みで、中央段階においても、産業化に向けた検討の枠組みが必要ではないかと考えるところです。
   
道としては、2年前から、産業用ヘンプ栽培の取締をスタートさせたが、今後、この取り組みを一層加速化していくためには、克服すべきどのような課題があり、どう取り組んでいこうとするのか、知事の所見をうかがいます。

イ)ヘンプ種子の安定確保について
   
産業用ヘンプの産業化に向けては、安定生産に向け、課題が多数あるが、最も重要なのは、作物生産の基本となる種子の安定確保です。
   
現在、試験栽培に使用されているのは、栃木県の無毒品種「とちぎしろ」であるが、本道の気候にあわず、種子の採取が思わしくないという結果を聞いている。もともと、とちぎしろの原種は、南方の種子と聞いているので、このままでは、産業化の試験研究にも遅れをとることとなります。
   
一方で、本道には、多くの関係者の努力のもとに撲滅に取り組んでも、なかなか根絶にはいたらない野生大麻が存在しています。現行法では、活用の道はまったくないのだが、薬理成分の調査は、私の確認したところでは、昭和40年代以降、行われていない状況にあります。野生大麻の活用に向けた調査や、科学的根拠に基づいた規制などについての法の見直しが待たれるところです。
   
産業用ヘンプのり組みが進むフランスにおいては、完全な無毒性の品種が栽培されていると聞いていますが、貿易に関する政省令により、種子は、発芽できない状態にしないと輸入できません。もちろん、産業化実現への道のりは簡単ではないが、法の不備や、硬直した官僚組織のために、北海道の可能性の芽がつまれることは、私としては、看過できないところです。
   
産業用ヘンプの栽培の許認可権は、北海道知事にあり、地方自治の問題でもあるります。少なくとも、フランスからの無毒性品種の輸入規制の緩和を、知事としても、働きかけるべきであると考えますが、ヘンプ種子の安定確保の取り組みについての知事の所見をうかがいます。



A土屋農試部長の答弁 広田まゆみ道議 産業用大麻質問 20160310
北海道農政部 土屋俊亮部長の答弁



B広田まゆみ道議 再質問 産業用大麻質問 20160310
 産業用大麻(ヘンプ)以外の再質問ですが、は人口減少時代の北海道における産業活性化、人材育成についての広田先生の指摘は傾聴に値すると思われますので、ぜひ、全部聞いていただきたいと思います。




C高橋知事:
広田議員の再質問にお答えします。産業用ヘンプに係る今後の取組についてでありますが、道では、産業用ヘンプの栽培に向け、有識者などによる検討会を開催し、取組方向などについての議論を行ってきておりますが、今後は検討会において、ヘンプに関心の高い市町村の参画やバイオマス関連の専門家からの意見聴取、さらには、種子の提供もとである、栃木県と道総研との技術交流などにより、幅広い知見を共有し、栽培に向けた取組を着実に進めてまいる考えであります。
次に、産業用ヘンプの種子についてでありますが、今後、産業用ヘンプの取組を進めるにあたって、種子の安定的な確保は、大変重要な問題と認識いたしております。
このため道としては、道内での増殖の可能性を検討するとともに、海外品種も含めた情報収集を行うとしており、こうした取組を通じて、種子の確保に向けた具体的な道筋を検討しております。


菊地のコメント:
最近、具体的なことについては、担当の部長に答弁させることが多いように思われる高橋知事ですが、今回は、自ら、「(産業用ヘンプの)栽培にむけた取組を着実に進めてまいる考えであります」とし、「種子の安定的な確保は大変重要な課題」、「種子の確保にむけた具体的な道すじを検討しております」と明確に答弁されたことは、きわめて画期的と思います。まさに、施策として取組むことを約束した瞬間でした。このような知事の答弁を引き出された広田先生に感謝申し上げます。歴史的な知事の再答弁でした。




●2月3日 菊地治己のヘンプ栽培日記 連載22 ヘンプを北海道の基幹作物に!
 これまでの経過と展望(下)
 

先月は、過去五年間の北海道における産業用大麻(ヘンプ)を巡る動きを振り返りましたが、最終回の今月は、あらためてヘンプとはどのような作物か、その有用性と可能性について述べます。
 産業用大麻とは、陶酔性の薬理成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)の含量が極めて少ない大麻(麻、アサ)の一種です。
 原産地は中央アジア。アサ科の一年生草本で、雌雄異株です。繊維作物として衣服や紐、ロープの原料となり、麻の実は、食用やエサ、油糧用として古くから利用されてきました。
 
 我が国では、戦後の昭和二十三年に大麻取締法によって、許可なく栽培すること、花や葉、若い茎の所持や利用加工などが禁止となりました。戦前は、全国で数万ヘクタールもあった麻畑ですが、現在では栃木県を中心にわずかに五ヘクタール、まさに絶滅寸前です。
 一方、海外では、断熱材などの建材や自動車部品用のプラスティック、健康食品、化粧品など二万五千種類以上の製品を生み出す原料作物として栽培が拡大しており、繊維を取り出す一次加工会社、繊維から自動車部品を製造する二次加工会社などのヘンプ産業が盛んです。
  
 また、THCやCBD(カンナビジオール)といったカンナビノイドには、鎮痛、催眠、食欲増進、抗癌作用などの薬効が知られており、特に陶酔性のないCBDはわが国でも合法であり、近年、健康サプリメントや医薬品の原料として注目されています。
 こうした背景から、東川町は昨年の十月に東京の社団法人とともに、国家戦略特区に「大麻草を利用した新産業研究創生特区」を提案しました。現在、内閣府において審査中です。
 
 この特区において、大麻取締法で禁止されている葉や花を含む全草利用が認められれば、従来の繊維や建材、食品産業に加えて、健康・医療の分野へとヘンプ産業の広がりと収益性の向上が期待できそうです。
 ヘンプを北海道の新たな基幹作物に!というのが、北海道産業用大麻協会の遠大な目標です。ヘンプが基幹作物になるためには、イネやムギのように農家が誰でも栽培できなければなりません。
 かつて、北海道には八〇カ所以上の製麻工場がありました。アサの栽培面積を増やし、ヘンプ産業を興すためには、実用的な海外品種の導入、機械化栽培法の確立、盗難防止用の柵の不要化とともに、農家からアサを買い上げ、それを繊維などに加工して二次加工会社に原料として供給する一次加工会社の設立が不可欠です。
 
 すべての大麻は麻薬であり極めて危険、という固定観念が根強い日本では、無害な産業用大麻でさえ偏見の対象となります。地域の理解を得ながら栽培試験や加工研究を続け、一次加工会社の設立を目指すことは容易ではありませんが、今後ともご理解、ご支援をよろしくお願い申し上げます。
 最後になりましたが、読者の皆様と連載の機会を与えていただいた本紙に心から感謝申し上げます。
 長い間、本当にありがとうございました。





●1月5日 菊地治己のヘンプ栽培日記 連載21 ヘンプを北海道の基幹作物に!
 これまでの経過と展望(上)


新年あけましておめでとうございます。
東川町(松岡市郎町長)の委託を受けて産業用大麻(ヘンプ)の試験栽培に取り組んで三年目に入りました。昨年末には、松家農園の松家源一社長とともに、北海道知事から平成二十八年の大麻研究者免許証の交付を受け、今年も研究を続けることになりましたので、よろしくお願い申し上げます。
 
さて、農業試験場を定年退職後、これまで五年間にわたり、産業用大麻(ヘンプ)の普及活動に取り組んできました。振り返って見ますと、この間、北海道の情勢も大きく進展しました。
 
昨年十月には道庁がヘンプ産業の振興に向けて今後四年間の取組工程表(案)を策定するなど、ヘンプに関する関心が急速に高まっており、こうした北海道の動きは全国的にも注目されるようになりました。
 
この契機となったのは、平成二十五年の三月の北海道議会での加藤礼一道議の質問であり、道当局に初めてヘンプの農作物としての有用性を認めさせ、北海道産業用大麻可能性検討会(座長・松井博和北大名誉教授)の設置を約束させたインパクトは計り知れないものがありました。
 
その結果、道農試での試験栽培と東川町での試作栽培が実現し、さらに、一昨年の七月には超党派の北海道議会産業用ヘンプ普及推進研究会(会長加藤議長、当時)が設立されました。
 
こうした背景には、老舗のオホーツクアサプロジェクト(代表・道内唯一の栽培免許所持者である、香遊生活の舟山秀太郎社長)をはじめ、道内各地のヘンプ研究会など、民間の地道な活動がありました。
 
私も、北海道ヘンプカー・プロジェクト、北海道ヘンプネット、上川ヘンプ研究会、北海道産業用大麻協会などを設立し、松家さんをはじめ多くの同志とともに活動に携わることが出来ましたことは、本当に大きな喜びです。
 
昨年の十二月には、九月に続いてフランスを再び訪問し、北海道産業用大麻協会の代表としてFNPC(全フランス産業用大麻生産者組合)の育種部門の幹部とフランス品種の輸入交渉に臨みました。その結果、「北海道におけるヘンプの育種・栽培に関する日仏共同研究」を締結することで合意しました。
 
これは、海外の進んだ栽培技術と品種の導入によって、ヘンプ産業の基盤となる生産体制を確立することが目的であり、六月にドイツで開催される国際会議において正式調印の予定です。
 
このようなことから、「ヘンプを北海道の新たな基幹作物へ、目標面積二万ヘクタール、一次加工会社の設立を目指す」という小生の夢が現実化しつつあり、ますます多忙になりそうです。そこで、これを機会に「ヘンプ栽培日記」を次号で終了させていただきます。




●けいざいナビ北海道 2015年12月23日(水) 
2時間拡大版 14:10〜 「産業用大麻2年目の真実」

 
東川町で試験栽培が進んでいる産業用大麻については、14:30頃から20分放映されました。
この番組に取り上げられるのは3回目です。動画は、番組のフェイスブックからのリンクで、その1から4まであります。
動画 その1(2分20秒) その2(4分35秒) その3(5分46秒) その4(8分50秒)


●12月1日 農家の友(2015年12月号)に掲載


「夢に向かう人間たち
 産業用大麻の普及で北海道農業の活性化の一助に!」

北海道の農家の皆さんが興味、関心をもってくれることを期待したいと思います。

月刊誌農家の友
http://noukanotomo.com/


●12月1日 北方ジャーナル(2015年12月号)に掲載

産業用大麻元年”が始まった高橋道政
 従来の消極的な姿勢から転換
 栽培しやすい環境構築を急げ
 道が振興に向け工程表を作成

これまで10回にわたって産業用大麻(ヘンプ)の記事を同ジャーナルに寄せてきたルポライターの滝川康治氏(http://takikawa.essay.jp/)のスクープ記事です。
「産業用ヘンプの栽培に向けた取り組みを進めます」との選挙公約に掲げて当選した4期目の高橋知事の意向をうけて農政部が中心となって、今後4年間のヘンプ産業振興に向けた「工程表」を策定したという内容です。


北方ジャーナル 公式ブログ
http://hoppojournal.sapolog.com/



●11月5−7日 9月のフランス視察ツアーの記事が紹介

 北海道新聞の上川・旭川版に「ヘンプ 欧州の胎動 仏からの報告」と題して3回の連載記事が掲載されました。小生への3回数時間に及ぶ詳細なインタビューならびに当協会(一般社団法人北海道産業用大麻協会)が提供した今回のフランスツアーの報告書とヨーロッパ産業用大麻協会の国際会議の報告書等に基づいて記事にされたものです。

この記事によって、ヨーロッパのヘンプ産業の現況と私たちが目指す北海道のヘンプ産業のイメージが多くの皆さんに理解されることを期待しております。なお、小生の発言や訪問先の担当者の発言の部分は、メリハリをつけるためか、多少脚色されてはおりますが、フランス、ヨーロッパのヘンプ産業に関する部分はほぼ報告書のとおりです。
当協会では、今後も海外のヘンプ産業の視察を実施する予定ですので、楢木野記者には次回はぜひ同行取材していただき、また広く伝えていただきたいと思います。このたびはありがとうございました。


大きいサイズは、こちらからダウンロード

   
 報告書の購入は、当協会のお問い合わせまで
上記2つのレポートの目次が見たい方は、麻の資料集のページへ


●11月5-6日 ビジネスEXPO2015に出展

11月5日、6日にアクセス札幌で開催されたビジネスEXP2015に出展された(有)松家農園の松家社長の依頼によって、北海道産業用大麻協会も一緒に参加展示いたしましたが、産業用大麻の基礎知識、栽培試験の結果、それから当協会の宣伝もさせていただき、たいへん有意義な二日間でした。
お忙しい中、お立ち寄りいただいた加藤礼一北海道議会議員(前議長)、荒川副知事、紺谷上川総合振興局長、志賀中央農試場長はじめ関係機関、そして企業の皆様に感謝申し上げます。
また、FBをご覧になって駆けつけてくださり、お手伝いいただいた当大麻協会の会員、支援者の皆様、本当にありがとうございました。来年は、こうした全道各地のヘンプ研究会の皆様とともに、一般社団法人北海道産業用大麻協会として正式に参加したいと思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。




展示会ホームページはこちらへ http://www.business-expo.jp/index.html





●10月10日 第3回北海道ヘンプセミナーを開催

第3回北海道ヘンプセミナーが行われ、今回も道内外から40人程の参加がありました。はじめに、松家農園の産業用大麻(ヘンプ)圃場の見学を行い、その後、キトウシ森林公園にて、菊地代表理事よりフランスのヘンプ事情、森山弁護士より大麻取締法についての講義がありました。さらに、現在開発中である、ヘンプの茎を使ったクッキー、お茶のアンケート試食会も行われました。希望者に収穫体験を行って頂き、今月も無事にヘンプセミナーを終えました。来月は、「麻紙作り体験」を行う予定となっておりますので、ご期待下さい。





●10月1日 産業用大麻 特産へ再注目

 10月1日の北海道新聞朝刊9面の経済欄(全道版)に産業用大麻(ヘンプ)が大きく取り上げられました。北海道新聞社に感謝です。この記事によって、道民の理解が進み、農業界はじめ北海道の産業界の注目関心がさらに高まることを期待しております。
北海道産業用大麻可能性検討員会の林朋子委員(コープさっぽろ理事)の「私も委員になるまでは大麻=麻薬で危険な作物という意識でしたが今では考えが変わりました。…農業王国・北海道の新たな作物にふさわしいと考えるようになりました。・・」のコメントを読んでいただければ、一般の読者の産業大麻の対する印象が大きく変わり、理解が進むと思います。たいへん素敵なコメントをありがとうございました。




●9月30日 フランス・ヘンプ産業視察ツアー2015が紹介

あさひかわ新聞のONLINE版で、フランス・ヘンプ産業視察ツアーの記事が紹介されています。新聞は白黒でしたが、ONLINE版では写真がカラーで、見やすいです。
オンライン版はこちら
北海道産業用大麻協会10人 ヘンプ先進国・フランスを視察
http://www.asahikawa-np.com/digest/2015/09/03009619/





●8月22日 アサ収穫作業(刈取り&湯かけ)を実施しました

8月22日に開催された第2回北海道ヘンプセミナーに、月刊「農業経営者」の昆編集長(株式会社農業技術通信社代表取締役)がコメンテーターとして参加してくださいました。お忙しい中、貴重なご意見を賜りたいへんありがとうございました。また、講師の栃木県の麻農家である大森さん、全国から駆けつけていただいた、北海道産業用大麻協会の会員の皆様にも心から感謝いたします。






●7月14日 第1回北海道ヘンプセミナーを7月25日(土)開催

7月25日(土)の第1回北海道ヘンプセミナーの予告記事を北海道新聞が掲載しました。
ほ場中央の人物は、当北海道産業用大麻協会の森山顧問弁護士の奥様の絵美さんです。この4月から東川町の地域おこし協力隊員としてご活躍中で、当協会もたいへんお世話になっております。この日は、暑いなか、定期生育調査を手伝ってくださいました。なお、写真中央の絵美さんから左が直播、右が移植栽培(密植区)です。
移植栽培の草丈は早くも150pに達し、直播栽培では100pほどになりました。現在、一日あたり、3〜5pほど草丈が伸長していますので、25日のセミナーの時には、2メートルに達すると予想されます。





●6月27日 東川町産の麻炭を用いた打上げ花火の公開実験

6月27日の東川町産の麻炭を用いた打上げ花火の公開実験が無事に終了いたしました。道内でははじめてとなる東川町産の麻炭の花火を見届けようと、遠くは福岡県や東京、仙台、道内では網走市、大空町、平取町、士別市から駆けつけてくださった道内外の産業用大麻協会の会員の皆様に感謝申し上げます。
 
 また、翌日の日曜日に、同森林公園内で第4回北海道キッズバイクカップひがしかわ大会に参加する、ちびっこ選手とその家族がキャンプ場やケビン、ホテルに大勢宿泊されており、また、週末のため、通常の宿泊客も多かったようで、東川振興公社が機転を利かせて、園内放送で花火見学を呼びかけてくださったので、200人という、かなりの人出となり大成功でした。
 
 地元からは、二年前の道議会で産業用大麻に関する質問をされて、道庁を動かし、東川町における試作栽培や農試における試験栽培の実現に道筋をつけられた前議長の加藤礼一道議会議員(北海道議会産業用ヘンプ普及推進研究会会長)が奥様と参加されました。
 加藤先生に即席でご挨拶をいただきましたが、ヘンプの用途、北海道におけるヘンプ産業の可能性、必要性等についてたいへんわかりやすくお話しいただきましたので、一般の見学者にも今回の花火の打上げの意義をよく理解していただけたと思います。
 また、(有)松家農園の松家源一社長と小生に産業用大麻の研究を委託した東川町の松岡市郎町長も参加され、打ち上げ成功をたいへん喜んでいただきました。本当にありがとうございました。

 19時50分、打上げを担当された栃木県の花火製造会社、田熊火工の江森賢一専務の呼びかけによるカウントダウンの大合唱に続いて、第1発目が上がると、ひときわ大きな大歓声がとどろきました。思った以上に大きく、そしてきれいな花火に感動しました。
 前半は、江森専務の解説と単発での打上げ、最後はスターマインという構成で、時間的には15分ほどでしたが、講演会後から打ち上げまで30分近くも肌寒い中で待ったかいがあったと思います。そのあとの「打上げ交流会」も大いに盛り上がりました。小生も退職後からこれまでの4年間を振り返り、感慨深いものがありました。
 なお、記事では紹介されておりませんが、今回の麻炭の原料となった麻は、昨年、東川町からの研究委託によって、町内の(有)松家農園の試験ほ場で生産されたもので、松家源一社長がチップ化に成功し、それを同じ町内の(有)ノザワ物産の能沢勇人さh長が同社のもみ殻燻炭製造装置で炭にし、それを松家社長が電動石臼機で粉末化したものです。
 
 チップ化と炭の製造に苦労されたお二人の喜びはひとしおのものがありました。昨年、栃木県鹿沼市で開催された日本麻フェスティバルでお会いした田熊火工の江森専務とのご縁により、今回の打上げが実現したわけですが、ボランティアで製造から打ち上げまで取り組んでいただいた江森専務さんにも本当に感謝申し上げます。
 花火用として、日本産の麻炭が中国産に置き換わるためには、コストはもちろん、需要にこたえるためには、花火の麻炭用だけでも40〜50haは必要とされるアサ畑をどこで誰が栽培するのか、全国でわずか5ヘクタールしか栽培されていない現状を考えると課題だらけですが、今回の花火の打上げ実験を文字通り、北海道のヘンプ産業の起爆剤にしたいと考えておりますので、今後とも、ご理解、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

 最後になりましたが、今回の打上げ会場を提供していただいた(株)東川振興公社をはじめ、東川町、講演会の会場となったひがしかわ森林体験研修センター、キトウシ高原ホテルの関係の皆様に感謝申し上げます。
 
 報道関係では、北海道新聞のほかに、読売新聞旭川支社、日本農業新聞、TVh(テレビ北海道)、FMリベールが取材にお見えになりました。FMリベールさんは、翌日の日曜日に東川町の道草館からの生中継に小生も飛び入り出演をさせていただき、今回の花火の公開実験や産業用大麻についてインタビュー受けましたが、ご配慮に感謝申し上げます。マスコミで取り上げていただくことが大麻に対する偏見や誤解を解く大きな力になると思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。




●6月4日 産業用大麻の苗移植 栽培2年目 加工試験を本格化

先日、東川町の松家農園で行われた産業用大麻(ヘンプ)の移植が、北海道新聞朝刊(旭川・上川版)に掲載されました。
昨年は、民間ではじめての試験栽培ということで、道内のマスコミ各社が取り上げてくださいましたが、今年は、北海道新聞の記者とTVhテレビ北海道の「けいざいナビ」の取材クルーの皆さんがお忙しい中、取材に見えました。「けいざいナビ」さんは、昨年2回も産業用大麻の特集を組んでいただきました。また、小生のヘンプ栽培日記を毎月掲載しているあさひかわ新聞も、これまで産業用大麻については、一面トップも含めて、節目節目で何度も紹介していただいております。したがって、同新聞の愛読者の皆さんにとっては、ヘンプはすでにかなり身近な話題となっているようです。
このように、話題性に重きを置いただけの一回限りの報道ではなく、地道で、継続的、持続的な報道こそが、北海道における産業用大麻の認知度を高めることに大きく貢献していると思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。




●5月30日 1回目の移植をいました

東川町松家農園、産業用大麻(ヘンプ)の試験ほ場。30日の移植から一夜明けた今朝のアサ畑の様子です。丁度良いタイミングで雨となり、苗も喜んでいるかのようです。研究管理棟の屋上より撮影。

旗の右側8例が、密植区(畝間60p×株間20p)、次の8例が標準区(同60×40)、次の8列が疎植区(同60×80)、一番端の9列がバイオマス生産区(同60×20)。試験区の手前半分(20メートル)が標準肥料区(N:8s/10a)、奥(20メートル)が多肥区(N:12s/10a)です。いずれも1株1本植えです。
旗の左は、直播試験区。松家さん発案による野菜用播種機(ごんべえ)で今週中に播種する予定です。




●5月28日 栃木式の大麻播種機を使って種まきをしました

本日、栃木県の伝統的な麻栽培で使用されている播種機を用いた直播を行いました。今日は朝から快晴で温度も高く、播種日和でした。

 本場、栃木県では、畑を耕した後、表面をかためる作業を行う農機があるのですが、松家農園にはこれがありませんでしたので、急遽、べニア板で鎮圧し、そのあと播種機を引くという方式で行いました。鎮圧は、体重のある小生にピッタリの作業でした。鎮圧したあと、トタン板に乗って足跡が付かないように、ゆっくりと播種機を引くのですが、石ころや枯れた根があると回転版がうまくまわりせんので、気を使いました。

 両サイドの回転版が回ると、回転軸に取り付けられた円筒状の播種版(一粒入る半円形の穴が空いている)が回転し、穴に入った種子が下へ落下するという仕組みです。落ちた種子を播種機のうしろに人が2〜3人ついて、すり足で覆土していきます。
 畑の表面が柔らかすぎると、播種機の前に取り付けられた溝きり板が深くささって、種子が深播きとなるので、人の足あとがわずかに付く程度の固さと言うことなので、この作業に神経と時間を使いました。

 播種機の機構上、1メートル幅で、一度に、8条播くことが出来るのですが、二条が近接した複条なので、芽が出そそろえば4条に見えるはずです。いずれにしても、超密植であり、10aあたりの播種量は、7.8kgもありました。当初、40メートルを二往復する予定でしたが、種子が残り少なくなったため、40メートル一往復としました。往復で一時間ほどかかりました。

 今日播いた面積は、約80uとささやかな規模ですが、これでもおそらくは北海道で戦後はじめての試みではないかと思います。その昔、栃木県で、この播種機を発明された中枝武雄氏がその実弟である中枝竹三郎氏を北海道に派遣し、麻栽培の指導にあたらせたお話しは以前紹介いたしましたが、何十年ぶりかでその復活を目にすることができ、たいへん感激いたしました。竹三郎氏の御子孫が砂川市にお住まいですが、早速、播種の報告をさせていただいたところ、たいそう、喜んで下さいました。もちろん、大森さんにも播種の報告をいたしました。

おかげ様で、栃木方式での播種作業はなんとか終了しましたが、芽が出ないことには始まりませんので、今は順調に発芽してくれることを祈るばかりです。播く前は天気や段取りを心配し、播いた後は発芽と生長を心配し、そして収穫、加工を心配する、農業にはどこまでも心配が付きまといますが、しかし、自然を相手に、土を耕し、作物の生育を見守り、そして収穫をみんなで祝う、そうした喜びは大きいと思います。





●5月16日 大麻播種機こう使って 栃木の麻農家招き講習会

5月15日から17日までの三日間、日本麻振興会の大森理事長をお招きし、東川町の試験ほ場で栃木方式の直播を行う予定でしたが、残念ながら天候が悪く、ほ場の準備が出来ず、実際の種まきは出来ませんでした。そこで、今回は大森さんが事前に送って下さった播種機の使用法と麻栽培に関する講義をしていただきました。この泉田式の播種機は昭和10年製作、今も大森家で現役で活躍中とのことです。泉田式など改良機のオリジナルである中枝式播種機の発明者である中枝武雄の実弟で北海道での麻の普及に尽力された中枝竹三郎氏の御子孫が北海道にお住まいというご縁があり、大森さんも北海道における麻栽培の復活には大いに期待されておられます。北海道らしい大規模栽培に挑戦するのも良いのではないか、と激励していただいております。


北海道新聞 夕刊 5月19日 


●5月5日 東川町産業用大麻の試験栽培を2年目スタート



あさひかわ新聞 5月5日